8.Windows Autopilotの実行

準備が整ったらAutopilotの実行です。Hybrid環境の参考に動画がありますのでご視聴ください。 本環境では以下のようになっています。

1.参加OUはAutopilot-Computers(オンプレミス環境構築で記載)
2.ドメイン参加の構成プロファイルで上記OUへの参加とコンピューター名を定義
3.ESPは表示(進捗はユーザーも管理者も気になるため)
4.アプリ配信としてOfficeとGet-AutopilotDiagnosticsを配布(0個だとつまらないため)
5.会社のブランディングを変更(分かり易くするため)

Autopilotの実施にはオンプレADとインターネットとの疎通を確認する必要があるため、OOBE画面でShift+F10を押下してコマンドプロンプトを起動して確認します。初回実行時は、ここでAD周りの名前解決ができることを最低限確認してください。

上記疎通はできるものの、ドメイン参加が完了しない場合には、コマンドを使ってドメイン参加させ、参加が成功するのかを見るのも重要です。

ドメイン参加はできるものの失敗するようであれば、原因はHybrid環境の構成ミスかIntuneConnectorの権限委任ミスです。構成プロファイルの割り当てが正しく反映されていない状態でも失敗しますので、AutopilotするPCの4KHHで割り当て済みのプロファイルがあっているのかも確認してください。詳細は次記事に記載します。


Autopilotの完了確認は以下のPowershellコマンドを使って確認することが可能です。カスタムすればするほど完了のタイミングが難しくなりますが(MECM配布など)、Intuneからのアプリ配信のみであればコマンドで確認することができます。Install-Scriptでインストールして使ってください。

Get-AutopilotDiagnostics

上記コマンドはAutopilotが流れ切ったかを確認するコマンドですが、正しくHybrid Azure AD Joined環境になっているかを確認するコマンドは以下です。

dsregcmd /status

上記コマンド結果で正しく構成されていれば以下の箇所がYesになります。また、XXXも確認してください。

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7.Windows Autopilotのポリシー制御

ポリシー制御と記載していますが、ここで記載するものはコンプライアンスポリシーと構成プロファイルについてです。GPOやその他ポリシー制御については記載しておりません。
コンプライアンスポリシーは準拠/非準拠によりアクセスを拒否するなどに使われることが多く、構成プロファイルはデバイス単体の制限に使われることが多いです。

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6.Windows Autopilotのアプリインストール

Windows Autopilotで肝になるのがアプリ配信です。配信するアプリといってもいくつか種類があり、exeやmsiであれば比較的容易ではありますが、自社開発している業務システムがある場合は、該当システムもサイレントインストールできる必要があり、そのために改修する必要がでてくるからです。ここでは独自開発された業務システムなどを除いた、exeやmsi、そのほかにMicrosoftBusinessストアを利用したアプリの配布、Powershellの実行やファイル配布について記載します。これらは自由度の高い機能で品質更新プログラムの配布なども可能です。

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5.Windows Autopilotに必要な展開の考慮事項

この記事ではテクニカルな内容を記載しておりません。一方でAutopilotの組織内展開を経験し、感じたことを記載しております。テクニカルな内容をお探しの方はスキップください。


まず第一にWindows AutopilotはMicrosoftの製品です。ガチガチにカスタムして日本企業様の異様な独自要求を満たすような取り組みが想定される場合は辞めておきましょう。後悔します。

第二にWindows Autopilotは一定の確率で失敗します。理由は様々ですが、その失敗率ゆえにIntuneの設定や運用体制を考慮したうえで、設計/展開/運用を検討する必要があります。失敗率を楽観視せず、失敗しまくっても良い設計、あるいは許される企業に展開しましょう。なお、経験上2~3%程度失敗します。

第三にAutopilotで重要となるアプリ配信のための改修が一大プロジェクトです。企業では数個~数十個のアプリを利用していることが一般的かと思われますが、それらは改修のためにメーカーや開発ベンダーに問い合わせの必要なケースが多く見受けられます。経験としてこまごまとアプリ総数100に対して2か月程度かかりましたが、最終的に原因が不明のままとなったアプリもありました。

まとめるとAutopilotの設計/展開にあたり工数やスケジュールを勘案する際に甘く見ないことをお勧めします。後で泣きます。

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3.9.Microsoft365で利用するドメイン及び設定について

ドメイン購入と追加作業は以下Docsをご参考に対応ください。
Microsoft 365 にドメインを追加する – Microsoft 365 admin | Microsoft Docs

ただし、画面が見たいという方もいると思いますので、Microsoft365管理センターの画像とレジストラー側の設定についても記載します。レジストラーについてはMicrosoftと相性の良いGoDaddyと昔から使っていたMuuMuuDomainを参考します。

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3.6-Autopilotの画面をキャプチャする方法

タイトルの通りAutopilotを検証する中でAutopilotの実行画面をキャプチャしたい人が少なからずいると思います。そのような方に私が利用している機材と方法をご紹介します。

Autopilotの画面を録画するために利用しているハードウェアは「キャプチャボード」と呼ばれる製品でHDMI出力された画面を別のOS上から画面表示することができる製品です。一般的にはYoutubeのゲーム実況などで利用されることが多いですが、AutopilotでもOOBEが起動していますので、HDMI出力を画面に映すことが可能であり、録画も可能になっています。

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3.5.Autopilotの検証環境を作るには

Autopilotの要件にある通りHybrid Azure AD Joined環境では、Autopilotする端末はオンプレADとインターネットに疎通可能である必要があります。このケースではオンプレミスADが場所に左右されますが、当方の環境ではAzureAD上にADがいることを想定して記載しております。
Hyper-V上などでローカルに検証用ADが存在し、LAN内で疎通可能な場合には考慮不要ですが、上記のような環境構成の場合には、参考にしていただければと存じます。なお、本対応はIPsecのVPN接続が可能なルータとグローバルIPが必要になります。

そのほかにも調べているとWindowsServerの機能でRRASを使ったS2S接続を実現している方もおられ、試してみたもののルーティングが煩雑なため、ルータの手法を取りました。要望があればRRASについても記載します。

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4.Windows Autopilotに必要な4KHHの取得及び登録

Autopilotを実施するにあたって必要な情報に4KHH(PKID)があります。これはPCメーカーが直接、登録することも可能ですが、運用などを考慮すると4KHHのcsvファイルを一覧情報として受領し、運用者を通してMicrosoft Endpoint Managerへ登録するのが一般的かと思います。
ここではPCメーカーから受領した4KHHを登録する方法のほか、GroupTagを紐づける方法についても記載します。

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3.Windows Autopilotに必要なクラウド環境の構築

Hybrid Azure AD Joined環境ではIntune側の設定が必要ですが、当然オンプレミス環境の構成も必要になります。基本的な設定はMicrosoft Endpoint Managerから実施します。カスタムドメインを利用することが一般的かと思いますので、その際にはAzureADもしくはMicrosoft365管理センターからも設定可能です。本記事ではAutopilotを実施するために必要なIntuneの設定ついて記載します。

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2.Windows Autopilotに必要なオンプレミス環境の構築

Hybrid Azure AD Joined環境では当然ながらオンプレミス側のサーバを構築/設定する必要があります。本環境では必要最低限の構成として、オンプレミスADのほか、Azure AD ConnectorサーバやIntune Connectorサーバが必要になります。Certificate Connectorサーバを必要とするケースも考えられますが、必要最低限の構成を記載しております。MECMとIntuneの共同管理構については割愛していますが、要望あれば記載します。

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